CBDとは?違法性や効果など気になる疑問を解説
近年、CBD(カンナビジオール)と呼ばれるリラックス成分に注目が集まっています。
CBDとは、カンナビジオール(Cannabidiol)の略称で、麻(大麻草)の茎や種子から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる成分の一種です。
オイルやベイプ用のリキッドをはじめ、化粧品やお菓子などでもCBDを含有する製品が登場しています。
しかしCBDのリラックス効果に期待する一方で、大麻草由来の成分であることから違法性や安全性が気になる人もいるでしょう。
CBDに興味があっても、まったく知識を持たないままで使用するのはリスクがあります。
この記事では、CBDの特徴から期待できる効果、危険性・副作用、CBD製品の例と選び方まで、詳しく解説します。
CBDは麻に含まれる成分のひとつ
CBDとは、カンナビジオール(Cannabidiol)の略称。麻(大麻草)の茎や種子から抽出されるカンナビノイドという成分のひとつです。
大麻草には約120種類のカンナビノイドが存在しており、その中でもCBDは近年、健康効果やリラックス効果があるとして幅広い分野で活用されてきています。
出典:「カンナビノイドの化学的性質」(厚生労働省)
CBDは違法?
現在の日本では、大麻草の茎や種子から抽出されたCBD製品は合法とされています。大麻草の成熟した茎や種子から抽出・製造された製品については、現行の大麻取締法の適用外であるためです。
ただし、2024年12月12日よりTHC(テトラヒドロカンナビノール)濃度による規制に変更となるため注意が必要です。以下の基準を超えるTHCが含まれる製品は麻薬に該当し、違法となります。
種類 | 製品例 | THC濃度の上限値 |
---|---|---|
食用油脂(常温で液体) 粉末 |
CBDオイル、CBDパウダー、プロテインなど | 10ppm |
飲料 | 清涼飲料水、アルコール飲料、化粧水など | 0.1ppm |
その他 | 電子タバコ、菓子、化粧品など | 1ppm |
出典:「CBD(※)オイル等の CBD 製品の輸入を検討されている方へ」(厚生労働省 地方厚生局 麻薬取締部)、『令和6年12月12日に「大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律」の一部が施行されます』(厚生労働省)
CBDとTHCの違いは?
大麻草から抽出される代表的なカンナビノイドには、CBDのほかに「THC(Tetrahydrocannabinol/テトラヒドロカンナビノール)」という成分もあります。
CBDとTHCは大麻草に含まれる成分としてよく似た構造を持っていますが、法規制と人体への影響に関して大きな違いがあります。
法規制
CBDは大麻草の茎や種子から抽出される成分で、日本では大麻取締法の適用外となります。
一方でTHCは、大麻草の花穂や葉、根から抽出され、麻薬として規制対象となる成分です。
大麻取締法 第一条 |
---|
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。 |
出典:「大麻取締法」(厚生労働省)
人体への影響
CBDには精神活性作用が認められておらず、乱用のリスクも低いとされています。
一方、THCは強い精神活性作用を有し、CBDと違って「ハイになる」状態を生じさせる成分です。
さらにTHCは依存性があり、心身に悪影響を及ぼす可能性が高いとみなされています。
CBDの製法による違いは?
主なCBDの製法は3種類あり、それぞれ含まれる成分が異なります。
1. アイソレート
大麻草からCBDのみを純粋に抽出する製法です。この方法で製造された製品には、THCをはじめとするCBD以外の成分は含まれません。CBDの効果を純粋に楽しみたい方に適しています。
2. フルスペクトラム
大麻草から得られるすべての成分を抽出する製法です。フルスペクトラムでは「アントラージュ効果※」と呼ばれる、複数の大麻草成分による相乗効果が発揮されより強い効果が期待できます。ただし、この方法ではTHC成分も抽出され、製品にもTHCが含まれ違法になってしまうので注意が必要です。
3. ブロードスペクトラム
アイソレートに他の成分を配合したものや、フルスペクトラムから特定の成分を除去する製法です。たとえば、フルスペクトラムからTHCを除去したブロードスペクトラムは、THCの影響を避けながらCBDと他の成分のアントラージュ効果※が期待できます。
※アントラージュ効果とは、異なる成分が一緒に作用することで、それぞれ単体では得られない強い効果を得られる現象を言います
CBDに期待できる効果
CBDには、特定の病気で起こる発作の頻度を減少させる効果が認められています。
米国の食品医薬品局(FDA)は、けいれんを伴う一部の病気の治療薬として、CBDの安全性と有効性を認め、承認しています。
具体的には、レノックス・ガストー症候群(LGS)、ドラベ症候群(DS)、結節性硬化症複合体(TSC)における発作への処方薬(エピディオレックス)です。
また、治療薬として応用されないまでも、CBDにはさまざまな健康効果があるとされています。
たとえば、ストレスの軽減や心身のリラックス、不眠症の改善などを実感する使用者が多いです。一説には、エンドカンナビノイドシステム(体内のカンナビノイドを利用する生理的システム)への作用が、これらの効果に関与していると考えられています。
ただし、これらの効果については、大規模かつ信頼性の高い試験が行われておらず、科学的根拠がまだ充分には確立されていません。
出典:「FDA Regulation of Cannabis and Cannabis-Derived Products, Including Cannabidiol (CBD)」(US Food&Drug)
CBDの危険性・副作用
私たちがCBDを安心して楽しむには、使用上の安全性を確立することが欠かせません。
昨今では、CBDの注目が高まると同時に副作用などの重大な健康被害が発生しないよう、日々CBDの危険性に関する研究が進められています。
さらに日本国内では、てんかん治療薬としての使用を目的とした高純度CBDについて、臨床試験における一定の安全性が認められています。
しかし、医療従事者や専門家の監督のもとで使用される場合と異なり、市場に出回っている一般的なCBD製品に関しては、その安全性や有効性が国の評価を受けているわけではないことに注意が必要です。
市販されている製品のうち、使用されているCBDの量や純度、その他の含有成分などの情報が明らかにされていない場合は、思わぬ健康被害にさらされるリスクも考えられます。
アメリカの行政機関FDAがまとめた資料では、下記のようなリスクも指摘されています。
- 肝障害
CBDは肝機能への悪影響を引き起こす可能性があります。すでに肝臓に問題を抱えている場合、CBDの使用は避けたほうがよいかもしれません。
- 胎児への悪影響
妊娠中のCBDの使用は、胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため推奨されません。
- 男性の生殖能力への悪影響
動物実験において、CBDが男性の生殖能力にネガティブな影響を与える可能性が示されています。
- 他の薬との相互作用
CBDは他の薬と相互作用する可能性があり、特に血中の薬物濃度に影響を与えることがあります。その結果、治療薬の効果が変わる可能性があり、思わぬ状態が生じるリスクがありますので、CBDと治療薬の併用には注意が必要です。
さらに、以下のような副作用も報告されています。
- 眠気や不眠
- 食欲不振
- 下痢
- 腹痛や胃の不快感
これらのリスクや副作用は、CBD製品を使用する前に考慮しておくべき点です。品質が保証されたCBD製品を選ぶことが大切です。そしてCBDの健康リスクが気になる方は、使用前に医師に相談することをおすすめします。
出典:「What You Need to Know (And What We’re Working to Find Out) About Products Containing Cannabis or Cannabis-derived Compounds, Including CBD」(US Food&Drug)
CBD製品と選び方
国内市場には、CBDオイルやCBDリキッドなど、多種多様なCBD製品が流通しています。好みや目的に合った製品が見つかりやすいでしょう。
CBDオイル | キャリアオイルにCBDを配合したもので、直接舌下に垂らしたり、飲み物や食事に混ぜたりして使用します。 |
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CBDリキッド CBDワックス |
電子タバコ(ベイプ)のデバイスを使って摂取する製品です。口から吸引して使用します。 |
CBDジョイント | CBDを配合したハーブを葉巻状にした製品で、喫煙によってCBDを摂取します。 |
CBDクリーム CBDシャンプー |
CBDを配合した化粧品です。肌や髪に直接塗布して使用します。 |
CBDカプセル | CBD配合のサプリメントで、定量のCBDを手軽に摂取できます。 |
CBDグミ CBDクッキー |
CBDを含む食品です。日常的なおやつとしてCBDを楽しむことができます。 |
CBD製品を選ぶ際には、以下の点に注意してください。
- THCフリー製品かどうかを確認する
THCは精神活性作用があるため、日本では大麻取締法の規制対象となっています。
製品選びの際には、第三者機関による検査結果が開示されているものを選ぶと安心です。
成分表にTHC項目が「ND(検出されない)」と記載されているかどうかもチェックしましょう。
- 個人からは購入しない
フリマサイトなどで個人から販売されているCBD製品の中には、製造者が不明で品質や安全性が保証されないものも存在します。THCが含まれた違法なCBD製品である可能性も否定できません。信頼できるメーカーや販売店から購入することで、これらのリスクを避けられます。
CBDに関するよくある質問
ここでは、CBDに関するよくある質問に回答していきます。
CBDの1日の摂取量の目安は?
英国食品基準庁(FSA)は「1日あたり10mg」を目安として提案しています。しかし、これはあくまで一般的なガイドラインです。使用するCBD製品の種類や個人の体質、体重、使用する目的によって最適な摂取量は変わってきます。特にCBDを初めて使用する場合は、低用量から始めることをおすすめします。
CBDとCRDの違いは?
CRD(Crystal-Resistant Distillate/クリスタル・レジスタント・ディスティレート)は日本語で「耐結晶化蒸留物」と訳され、CBDと結晶化しにくい成分が混ざったものを指します。CBDと他の成分を含むことから、CRDもブロードスペクトラムの一種とみなすことができるのです。
そして純度が高いCBDは、結晶化しやすい性質を持っていますが、他の成分を混ぜてCRDにすることで結晶化を抑えることが可能になります。CRDを使用すれば品質を劣化させることなく、CBD製品を安定的に楽しめるため、特にCBDリキッドユーザーからの人気が高いです。
CBDとCBNの違いは?
CBN(Cannabinol/カンナビノール)は、THCが酸化して分解される際の副産物です。成分量としては比較的少ないことから、「レアカンナビノイド」とも呼ばれます。CBNの機能性や安全性についてはまだ十分には解明されていませんが、THCの10分の1程度の精神活性作用を持つほか、睡眠の質を向上させる効果などがあるといわれています。
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ここまでCBDについて、特徴や効果、製法、危険性・副作用、製品の種類などを解説してきました。
CBDの効果は魅力的ですが、一方で作用機序や安全性には未解明な点もあります。今後の研究で、何らかの健康リスクが指摘される可能性は否定できません。
こういった懸念から、CBDを使うのは不安があるという方も少なくないでしょう。安心して楽しみながら健康的な成分を摂取したいとお考えなら、DR.VAPEを検討してみてはいかがでしょうか。
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