タバコで血糖値が上がる?理由と糖尿病リスクを下げる方法

タバコは血糖値を上昇させ、糖尿病のリスクを高める要因となります。
タバコに含まれるニコチンの影響で、血糖を下げる働きを持つインスリンの分泌が抑えられたり、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」が高まったりするため、血糖値が上がりやすくなるのです。
この記事では、タバコが血糖値に与える影響をわかりやすく解説するとともに、糖尿病を予防するために今すぐ実践できる対策も紹介します。
タバコを吸うと血糖値が上がる?

タバコは、血糖値の上昇を促す要因のひとつです。
タバコに含まれるニコチンが血糖値の調整に関わるインスリンや神経系に悪影響を与えるためです。
さらに、喫煙を続けると細胞を傷つける「酸化ストレス」が増え、体の内側からダメージが進行します。
こうした状態が続くと、インスリンの働きが弱まり、血糖の代謝がうまくいかなくなってしまうのです。
実際に、BMIや身体活動、飲酒などの糖尿病に関する他の要因を考慮したうえでも、喫煙者はタバコを吸わない人に比べて2型糖尿病を発症するリスクが1.4倍高いと報告されています。
参考:「喫煙と糖尿病」(厚生労働省)
タバコの影響で血糖値が上がる理由

タバコを吸って血糖値が上がるのは、単なる一時的な反応ではありません。
ニコチンによるインスリンの働きへの悪影響や慢性炎症、酸化ストレスなど、複数のメカニズムが関係しています。
タバコの影響で血糖値が上がる理由について解説します。
- ストレスホルモンが増えるから
- インスリンが効きにくくなるから
- 肝臓や膵臓の働きが悪くなるから
ストレスホルモンが増えるから
タバコに含まれるニコチンは、体を「緊張状態」にする交感神経を刺激し、アドレナリンやノルアドレナリンといったストレスホルモンを分泌させます。
さらに、脳の指令によってコルチゾールというホルモンも増加します。
これらのストレスホルモンは、肝臓にブドウ糖をたくさん作らせたり、筋肉や脂肪細胞が血液中の糖を取り込むのを抑制したりするため、血糖値が上がってしまうのです。
インスリンが効きにくくなるから
タバコの煙に含まれる有害物質は、体内で炎症を引き起こすだけでなく、「酸化ストレス」も増加させます。
酸化ストレスとは、体内で活性酸素が過剰に発生し、細胞や組織を傷つけてしまう状態のことです。
炎症や酸化ストレスの影響により、インスリンが「血糖を細胞に取り込んで」と命令を出しても、その信号が正しく伝わらなくなり、細胞が反応しにくくなります。
このように、インスリンの働きが妨げられる状態を「インスリン抵抗性」と呼び、血液中の糖がいつまでも高いままになってしまうのです。
肝臓や膵臓の働きが悪くなるから
タバコの害は、血糖値のコントロールに関わる肝臓や膵臓にも悪影響が及ぶため注意が必要です。
タバコに含まれる有害物質は、膵臓のインスリンをつくる細胞を傷つけ、インスリンの分泌量を低下させます。
さらに、肝臓がインスリンから「糖を出すのを抑えるように」という指令を適切に受け取れなくなるため、糖を必要以上に血液中へ放出してしまう現象も起こります。
インスリンが不足し、肝臓も糖の放出を止められない状態が続くと、血糖値はさらに上がりやすくなってしまうのです。
タバコによる血糖値上昇で起こりうる症状とは?

タバコによって血糖値が上がると、体にはさまざまな不調が現れます。
タバコによる血糖値上昇で起こりうる主な症状や、その背景にあるメカニズムについてわかりやすく解説します。
- 頻尿や強い喉の渇き
- 手足のしびれ・感覚の異常
- 傷が治りにくい
- 目のかすみや視界の異常
- めまい・疲労感・倦怠感
頻尿や強い喉の渇き
血糖値が高くなると、体は余分な糖を尿で排出しようとするため、排尿の働きが活発になります。
その影響で、膀胱にたまる尿の量が少なくても尿意を感じやすくなり、トイレに行く回数が増える「頻尿」の症状が現れるのです。
また、頻尿によって体内の水分が失われると、強い喉の渇きを感じやすくなります。
水分を多く摂れば、さらに尿量が増え、また喉が渇き「頻尿→喉の渇き→水を飲む→さらに頻尿」という悪循環に陥りやすくなります。
手足のしびれ・感覚の異常
血糖値が高い状態が続くと、手足のしびれや感覚の異常といった症状が現れることがあります。主に考えられる原因は2つです。
1つ目の原因は、血糖値の上昇によって血管が損傷し、神経に十分な酸素や栄養が届かなくなることです。
2つ目は、余分なブドウ糖が細胞内に蓄積される過程で「ソルビトール」という糖の一種が作られ、神経細胞内にたまりすぎることです。
このソルビトールの蓄積により、細胞がむくんで正常に働けなくなり、神経が損傷を受けてしまいます。
このような状態は「糖尿病性神経障害」と呼ばれ、特に感覚や運動をつかさどる「末梢神経」に起こりやすいのが特徴です。
さらに放置すると、しびれや痛みにとどまらず、運動障害や顔面神経麻痺、無痛性心筋梗塞など、手足以外の部位にも症状が広がる可能性があります。
これらは糖尿病による合併症の一つであり、病気がかなり進行している状態と考えられます。深刻な状態に陥る前に、早めに対処することが大切です。
傷が治りにくい
高血糖が続くと、傷が治りにくくなります。これは主に血流の悪化と免疫力の低下が原因として考えられます。
血糖値が高い状態が続くと、血液中の糖分が過剰になり、血管の壁がダメージを受けて動脈硬化が進行します。これにより血流が悪化し、傷の修復に必要な酸素や栄養が患部に十分に届かなくなります。
また、高血糖は白血球の機能を低下させ、体の免疫力を弱めます。その結果、傷口からの感染や炎症が起こりやすくなり、傷の治りがさらに遅くなるのです。
タバコの煙に含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、すでに悪化している血流をさらに妨げるため、喫煙者の場合は傷の治りが一段と遅くなる傾向があります。
目のかすみや視界の異常
高血糖が続くと、目のかすみや視界の異常が現れることがあります。
これは糖尿病の合併症「糖尿病網膜症」によるもので、糖尿病がかなり進行しているサインです。放置すると失明につながる可能性もあります。
糖尿病網膜症は、高血糖によって目の奥にある網膜の細い血管が傷つき、詰まることで引き起こされます。
酸素不足を補うために作られる異常な新生血管は非常に脆く、破れて網膜出血を起こし、目のかすみや視界がぼやけるといった症状を引き起こします。
初期に自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行しているのが特徴です。
中期には視界のかすみやピントの合いにくさが、末期には著しい視力低下や飛蚊症が現れ、最悪の場合失明に至ることもあります。
そのため、日頃からの血糖コントロールに加え、定期的な眼科検診と早期治療が非常に重要です。
めまい・疲労感・倦怠感
血糖値の急激な変動や高血糖状態が続くと、脳や筋肉へのエネルギー供給がうまくいかなくなり、めまいや疲労感、倦怠感といった症状が現れやすくなります。
これらの不調は、血糖コントロールの悪化による影響、または糖尿病の合併症の初期サインである可能性もあります。
何気ない体のだるさでも、喫煙や高血糖が背景にある場合は注意が必要です。
タバコは糖尿病や合併症のリスクを高める
タバコによって血糖値のコントロールが乱れると、糖尿病の発症を早める原因になります。
糖尿病を発症すると、血糖を下げるインスリンの働きが十分に機能せず、さらに血糖値が上がりやすくなってしまいます。
食事療法や運動療法に加え、薬による治療やインスリン注射が必要になるケースも少なくありません。
さらに、糖尿病は日常生活に支障をきたすような合併症を引き起こすリスクが高いため、十分な注意が必要です。
合併症といってもさまざまな種類がありますが、特に注意すべきなのが「糖尿病の三大合併症」と呼ばれる以下の症状です。
合併症 | 概要 |
---|---|
糖尿病神経障害 | 末梢神経が傷つくことで、手足のしびれや感覚の異常、顔面神経麻痺を引き起こす。足の感覚が低下すると、糖尿病足病変が重篤化しやすく、足の変形・壊疽に至る可能性もある。 |
糖尿病網膜症 | 網膜の細い血管が傷つくことで、目のかすみや視界の異常、視力低下を引き起こす。進行すると、失明に至る可能性もある。 |
糖尿病腎症 | 腎臓内の微小な血管が傷つくことで、腎機能の低下を引き起こす。進行すると、腎不全に至る可能性もある。 |
糖尿病の三大合併症が進行すると、視力の喪失や足の切断、人工透析が必要になることもあり、日常生活に大きな支障をきたします。
さらに、心筋梗塞や狭心症、脳卒中といった命に関わる重篤な疾患を引き起こす可能性も高まります。
これらの深刻なリスクを踏まえると、禁煙は糖尿病の予防と病状進行の両面で最も有効な対策といえるでしょう。
無理なくタバコをやめる方法

タバコをやめたいと思っていても、「いきなり完全にやめるのは難しい」と感じている方は多いのではないでしょうか。
特に長年の習慣となっている場合、無理に禁煙しようとするとストレスがたまり、かえって逆効果になることもあります。
無理なくタバコをやめるコツを3つ紹介します。
- 減煙から始める
- 代替行動を用意する
- 吸いたくなるきっかけを遠ざける
減煙から始める
禁煙が難しい場合は、まずは「減煙」から始めるのがおすすめです。
いきなりタバコをやめるのではなく、少しずつ本数を減らしていけば、体や心への負担を抑えながら喫煙習慣の見直しができます。
たとえば、「1日のうち1本だけ我慢する」「吸う時間帯を決める」「いつもより間隔をあける」といった小さな工夫から始めてみましょう。
成功体験を積み重ねることで、自信がつき、最終的な禁煙にもつなげやすくなります。
代替行動を用意する
タバコが吸いたくなったときに備えて、「代替行動」を用意しておきましょう。
タバコの代わりに、水やお茶を飲む、ガムを噛む、ストレッチをするなどの行動を習慣として用意すれば、吸いたい気持ちを無理なくやり過ごせます。
そして、どうしても口寂しいときは、ニコチンフリーの電子タバコを使うのもひとつの方法です。
タバコのような吸う動作を保ちながら、依存のリスクを抑えられるためおすすめです。
吸いたくなるきっかけを遠ざける
タバコを吸いたくなるきっかけを遠ざける工夫は、禁煙を続けるうえで大切な要素です。
たとえば、「コーヒーを飲むと吸いたくなる」「仕事の合間に吸っていた」など、自分がタバコを吸いたくなるシーンやタイミングを把握し、それを避けたり、行動パターンを変えたりすることがポイントです。
喫煙者が多い場所を避ける、タバコを連想させる物を手元に置かないといった環境づくりも効果的です。
習慣の流れを断ち切れば、喫煙への欲求も徐々にコントロールしやすくなっていくでしょう。
タバコと血糖値に関するよくある質問

タバコが血糖値に与える影響や、禁煙後の体の変化など、よくある質問にわかりやすくお答えします。
健康診断前にタバコを吸うと血糖値にどんな影響がある?
健康診断の前にタバコを吸うと、血糖値が上昇し、高めの数値が出る可能性があります。
これは、ニコチンがアドレナリンなどのストレスホルモンを分泌させ、肝臓からブドウ糖が放出されやすくなるためです。
特に注意が必要なのが「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の数値です。
HbA1cとは、過去1〜2か月の血糖の平均的な状態を示す指標で、糖尿病の診断にも使われます。正確な検査結果を得るためにも、健康診断の前はタバコを控えるようにしましょう。
タバコを吸うとすぐに血糖値は上がる?
タバコを吸うと、比較的すぐに血糖値が上がる可能性があります。
これは、タバコに含まれるニコチンがアドレナリンなどのストレスホルモンの分泌を促し、肝臓からブドウ糖を放出させるためです。
この変化は一時的なものですが、喫煙を習慣的に続けていると、インスリンの働きが悪くなり、慢性的な高血糖やインスリン抵抗性を引き起こす原因にもなります。
禁煙すると血糖値は下がる?
禁煙によって血糖値が改善する可能性は高いです。
タバコをやめると、ニコチンによるアドレナリンなどのストレスホルモンの分泌が落ち着いてきます。
これにより、肝臓からのブドウ糖の放出が抑えられ、血糖値の急激な上昇が起こりにくくなります。
また、禁煙によって慢性的な炎症や酸化ストレスも軽減されるため、インスリンの働きが改善しやすくなり、血糖コントロールがしやすくなるといえるでしょう。
タバコをやめると糖尿病になる?
禁煙が糖尿病の原因になることはありません。むしろ、禁煙は糖尿病の予防や進行の抑制にとって大きなメリットがあります。
しかし、禁煙直後は食欲が増す人が多く、それにともない間食や食事量が増え、一時的に体重が増えたり血糖値が上がったりする場合があります。
このため、「禁煙したら糖尿病になった」と感じる人もいますが、正確には体重増加や生活習慣の変化が影響しているケースが多いです。
禁煙は、インスリンの働きを改善し、慢性的な炎症や血管へのダメージを減らすという点で、長期的には血糖コントロールを良くし、糖尿病のリスクを下げる効果があります。
禁煙後は食事や運動にも気を配ることで、健康的な血糖値を維持しやすくなるでしょう。
無理なく減煙するならDR.VAPEがおすすめ

タバコによる血糖値上昇を避け、無理なく減煙を始めたい方には、ニコチン・タールゼロの電子タバコ「DR.VAPE」がおすすめです。
DR.VAPEは、タバコのような満足感のある吸いごたえを実現しつつ、ニコチンを一切含まないため、依存のリスクを抑えられるのが特長です。
喫煙の習慣を残しながら、健康への負担を減らしたい方にとって、無理のない減煙のサポートアイテムとして活用できます。
さらに、フレーバーが全9種類と豊富であり、好みや気分に合わせてチョイスできる点も魅力。
ニコチンなしでも満足感のある吸いごたえを実現しているので、口寂しいときの禁煙サポートに活用できます。
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